フェイスブック若き天才の野望___(7)

今回は前期最後なので、きりのいいところまでと思い、第5章と第6章を読んだ。

まずは、第5章から。

フェイスブックの投資家が決まるまでのストーリーが書かれていた。投資家を釘付けにしたのは、ザ・フェイスブックの成長グラフ。また、フェイスブックのユーザーが毎日ログインするというその熱中の仕方にも強く惹かれていた。確かに成長している企業に目をつけ投資するだろう。こういった投資家がたくさんいる中でいきなり、バイアコムフェイスブックを丸ごと7500万ドル(=約83億円)で買収したいと提案してきた。だが前にも書いた通り、会社を売ろうと全く考えていないザッカーバーグは見向きもしなかった。もし、20代で83億あったらもう働かなくても生きて暮らして行けるのに…。

すでにワシントン・ポストとの契約をしようとしていたフェイスブック。そんな中、ベンチャーキャピタリストのエルフシーがどうしても投資させてほしいと言ってくる。彼は、しつこく、何とかしてザッカーバーグに会おうとした。そして、彼と会うと投資について提案した。提案のメリットとデメリットは以下の通りだ。

メリット:シリコンバレーに関する知識とコネを大いに利用できる

デメリット:もし投資を受け入れば、運営に口を出したりなど自由が減るかもしれない

といったことだった。運営のことに口出されたらザッカーバーグにとってたまったもんじゃない。いつも読んでいて忘れてしまうが、彼はまだ、私たちと同じ20歳。こんな話をしている学生はいるだろうか。どこかにはいるかもしれないが、私の身近にはそういった人がいない。だからか、あまり読んでいてもそういったことを想像するのが難しい。

そして、この章を読んでいて1番驚いたエピソードは、ザッカーバーグが泣いたこと。ザッカーバーグは普段「人の話を聞かない」らしい。口を開かず無関心な様子で、相槌すら打たない。だからと言って、何にも聞いていないわけではない。感情を内に秘めたポーカーフェイス、そんな性格で、よく知っている人じゃないとわからないといった様子だった。

グレアムと契約を約束していたのにも関わらず、それを上回るいい条件を出してきたエルフシー。やはり、約束を果たすべきなのか、それともいい条件に乗っかるべきなのか、どうしたらいいかわからなくなり、頭の中がごっちゃになってしまったのか泣き出してしまったという。グレアムは本当に優しい人で、そういった状況を打ち明けたのにも関わらず、「約束は気なしくていい。幸運を祈っている。」と言ってもらった。ザッカーバーグはこの言葉に救われた。結局アクセルと契約し多額の資金を手に入れ、いろんな条件をお互い出し合い、何とか会社の主導権を奪われないようにリスクを最小限にとどめることができた。

契約書にサインをしたこの日。彼はミリオネアになった。こういう時大騒ぎすることを嫌うザッカーバーグであったが、多少は祝う気持ちがあったらしい。珍しい…。やはり、いろんなことがあってそれをやり遂げた後の達成感が彼にもあった気がする。

次は資金調達が終わったので、人材を集めることをいよいよ本格的にしていく。